悲観的にならざるを得ない未来年表

I'm sort of a pessimist about tomorrow and an optimist about the day after tomorrow.
私は明日についてはいくらか悲観主義者で、あさってについては楽観主義者である。
(ウォルター・クロンカイトがアンカーを務めるCBSテレビのニュース番組のコメンテーターとして活躍したエリック・セバライドのことば)

上記の文意については主語を We にしてもおそらく多くの賛意が得られるのではないだろうか。

だが、「静かなる有事」についての正確な現状認識を持てば、残念ながらあさってについても悲観主義者にならざるを得ないと思う。
すなわち(日本の)出生数の減少、高齢者の激増、勤労世代(20~64歳)の激減に伴う社会の支え手の不足、そしてこれらが互いに絡み合って起こる人口減少という問題である。
人口減少にまつわる日々の変化というのは、極めてわずかである。「昨日と今日の変化を指摘しろ」と言われても答に窮する。影響を感じにくいがゆえに人々を無関心にもする。
だが、これこそがこの問題の真の難しさなのだ。ゆっくりとではあるが、真綿で首を絞められるように、確実に日本国民一人ひとりの暮らしが蝕まれてゆく。

現代日本の合計特殊出生率は1.44(2016年)である。
現在の人口規模を維持しようとするには、合計特殊出生率が2.00(厳密には2.07)でなければならない。
「3」台になって初めて人口増加に向かい、「1」台であるならば、世代の人口規模は半減することとなる。

これらは、手元の書籍 未来の年表 人口減少日本でこれから起きること 河合雅司著から一部抜粋したものである。

安倍政権の諸政策を見ても、人口減少速度を遅らせることができたとしても、現状維持や人口増加を期待することはできない。
その結果どのような事態が起こるのか。
同書には、その未来予想図が年表として掲げられている。
2017 65~74歳人口が減り始める
2018 75歳以上人口が65~74歳人口を上回る 
    18歳人口が大きく減り始める  やがて国立大学も倒産の懸念
2019 世帯数が5307万とピークを迎える
    ITを担う人材がピークを迎え、人手不足が顕在化し始める
2,020 女性の過半数が50歳以上と也、出産可能な女性数が大きく減り始める
2021 団塊ジュニア世代が50代に突入し、介護離職が増え始める
2022 団塊世代が75歳に突入し、「ひとり暮らし社会」が本格化し始める
2023 団塊ジュニア世代が50代となり、企業の人件費はピークを迎える
2024 団塊世代がすべて75歳以上となり、社会保障費が大きく膨らみ始める

認知症患者の増加、献血必要量が不足し手術や治療に支障がでる、限界集落やゴーストタウンの増加、未婚大国、火葬場不足、自治体の半数が消滅の危機、各界で後継者不足が深刻化する・・・など、悲観的な項目がめじろ押しである。
そして2055年には4人に1人が75歳以上の超老人大国となる。
2076年には年間出生数が50万人を割り込み、2115年には総人口が現在の半分以下の5055万5000人となる。

2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見届けたら五輪終ならぬご臨終と考えているお年寄りも多いと聞く。
私自身運転免許の更新もあと2回程度と思っているので、30年、50年、100年後のことはまさに他人事である。
しかし、子や孫の世代にとっては、まさに「自分の問題」ともいえる事柄である。

科学技術の進歩や宗教や価値観のパラダイムシフトにより、笑顔で暮らせる社会となっているかもしれない・・・と、極力楽観的な未来を夢想してみるのだが・・・orz

先ずは本書に限らず正確な現状認識から始めてみるしかないだろう。

人口減少・少子高齢化のグラフをしかとご覧ください。




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