講演会聴講記
気がつけば今月もあと数日で終わってしまう。
「さっき、皐になった」と思ったのに・・・、なんてまたダジャレの世界に入り込んでしまう。
今月も、公私の活動の中で多くの出会いや新しい発見があった。
以下、今月聴講した講演会の記録を記しておこうと思う。
●5月8日
猪俣猛ジャズヒストリー講座 「What's Jazz」(全4回)
流山市生涯学習センター主催 流山市生涯学習センター大ホール
ジャズ界の大御所、猪俣猛氏を講師に招いてのジャズヒストリー講座。
流山市の生涯学習センターはなかなか粋な企画をするものだと感心する。
豪華客船「飛鳥」のクルーズ中で「開講」された内容を90分ずつの4回連続講座として実施されるものである。
SPレコードを聴き、モノクロや一般では入手困難な貴重なフィルム映像を見ながら、ジャズの生い立ちからシカゴジャズ、ニューヨークジャズまで、氏の人間性溢れる語りと共に辿るものである。
実際の演奏こそないものの、廉価(全4回で4000円)で楽しく「教養」を深めることができる。
ジャムセッション、12小節のブルース(今風にいうならば、Twitterというところか)、クレオール、ラグタイム、デキシーランド、インプロビゼーション(アドリブ)などお馴染みのフレーズが、実例とともに平易に解き明かされる。
初期のルイ・アームストロングの姿も印象的であった。
THE VOICEこと、フランク・シナトラの歌声にも魅了された。
The Rat Packと称されるいわば、Frank Sinatra(フランク・シナトラ)一家。
Peter Lawford(ピーター・ローフォード)、Dean Martin(ディーン・マーチン)、Sammy Davis Jr.(サミー・デイヴィス・ジュニア)についての説明もなるほどと思わせるものだった。
映画「ゴッド・ファーザー」のイタリア系移民歌手のモデルがシナトラであり、終生マフィアとの繋がりが噂されたこともあらためて思い出された。
Sammy Davis Jrによる Birth of the Blues の歌声や華麗なるタップダンスに接し、彼が偉大なるエンターティナーであったことを再認識した。
豪華客船に乗り世界中を回りながら、船内でのジャズの生演奏に酔いしれる・・・、そんなことを夢見た一時でもあった。
残念ながら、2回目(22日)は所用のため聴講できなかったが、次回は是非とも又出席したいと思う。
●5月9日
「重松清講演会―おもしろくて、ためになる活字の力」 講談社・朝日新聞社主催
有楽町朝日ホール
講談社創業100周年記念出版「書き下ろし100冊」を記念した講演会。
重松氏はすでに「十字架」を上梓し、第44回吉川英治文学賞を受賞している。
この作品も読み応えのある胸をうつ作品であると感じた。
平易なことばで含蓄ある内容が語られた。
故井上ひさし氏が語ったむずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、ゆかいなことをいっそうゆかいにの前半部分をしっかりと体現したような講演であった。
私なりにまとめるならば、『多様な価値観の存在とそれを認めることが大切。絶対的な「正義」や「悪」は存在せず、「正解」は数多くあるのだ。』ということが語られた。
時には反道徳、非倫理と思えることも視点を変えれば「正解」となりうる。
広い視野や洞察力、人間理解が必要なのだと理解した。
「生きるのが嫌になるような小説は書かない」ときっぱりと言い切ったことに共感をおぼえた。
本を読み続けるという営みは、毎日を豊かにしてくれると共に、未来へのプレゼントを贈ることだということを実感した。
今、多くの古典や太宰治・夏目漱石・森鴎外・松本清張・・・・を読むことにより「絶版とならず」に子どもや孫の世代に「財産」を継承していくこととなる。
有意義な90分を過ごした。
●5月23日
かつしか区民大学開校記念講演会第3回 "もつ"と下町文化 なぎら健壱 かつしかを語る
かめあリリオホール
葛飾区も負けてはいない。このたび(区民の)生涯学習の場として、「学び」と「人と人との交流の楽しさ」を大切にした「かつしか区民大学」が開校した。
300ほどの講座のうち、興味・関心をもったものに参加し、その都度、単位認定のスタンプを押していく。
30単位の「グッドチャレンジ賞」から200単位の「かつしか区民博士」まで認定証の授与も用意されている。
今回の講師のなぎら健壱氏は昭和27年、東京銀座(旧、木挽町)生まれ。小学校3年の時、葛飾区金町に移り、成人するまで葛飾区に居住。
フォークシンガーとして、またエッセイスト、俳優として多彩な才能を開花させている。
独特の語り口と、永年の(足を使った)研究による蘊蓄、人間性溢れる感性豊かな「主張」の数々は、知らず知らずのうちに聴衆の心を捉えてしまう。
下町研究家としては他の追随を許さぬ驚異の記憶力と鋭い分析力を有している。
江戸城の城下町~お城の下町~としての「下町」が時代と共に、地域的な広がりをもったこと。
水害や戦災、東京オリンピックに代表されるある意味での「人災」によって、「下町」の性格と「人情」も変遷を遂げてきたことを面白可笑しく語った。
どちらかというと貧しい、労働者たちが「もつ」をアテとして飲んだホッピー。
そして今また流行しているハイボール。
戦後の復興期、売血の後、栄養補給としてレバーやホルモンなどの安価な臓物を酒とともに食したという庶民の昭和史の一端は、なかなか成書では触れることができない。
JR沿線と京成沿線では「ホッピー」と「ハイボール」の勢力地図や文化圏が異なっていた・・・などという話は「なるほど」と思い至るものがあった。
観光地として「期待され」ている下町像が、ややもすると地域の変容や崩壊にも繋がりかねないという指摘は、傾聴に値するものだと感じた。
今秋にはデビュー40周年を迎えるという。その名も「40執念 コンサート」。
時間が許せば、足を運んであの歌声と絶妙なるトークを楽しみたいと思った。
「さっき、皐になった」と思ったのに・・・、なんてまたダジャレの世界に入り込んでしまう。
今月も、公私の活動の中で多くの出会いや新しい発見があった。
以下、今月聴講した講演会の記録を記しておこうと思う。
●5月8日
猪俣猛ジャズヒストリー講座 「What's Jazz」(全4回)
流山市生涯学習センター主催 流山市生涯学習センター大ホール
ジャズ界の大御所、猪俣猛氏を講師に招いてのジャズヒストリー講座。
流山市の生涯学習センターはなかなか粋な企画をするものだと感心する。
豪華客船「飛鳥」のクルーズ中で「開講」された内容を90分ずつの4回連続講座として実施されるものである。
SPレコードを聴き、モノクロや一般では入手困難な貴重なフィルム映像を見ながら、ジャズの生い立ちからシカゴジャズ、ニューヨークジャズまで、氏の人間性溢れる語りと共に辿るものである。
実際の演奏こそないものの、廉価(全4回で4000円)で楽しく「教養」を深めることができる。
ジャムセッション、12小節のブルース(今風にいうならば、Twitterというところか)、クレオール、ラグタイム、デキシーランド、インプロビゼーション(アドリブ)などお馴染みのフレーズが、実例とともに平易に解き明かされる。
初期のルイ・アームストロングの姿も印象的であった。
THE VOICEこと、フランク・シナトラの歌声にも魅了された。
The Rat Packと称されるいわば、Frank Sinatra(フランク・シナトラ)一家。
Peter Lawford(ピーター・ローフォード)、Dean Martin(ディーン・マーチン)、Sammy Davis Jr.(サミー・デイヴィス・ジュニア)についての説明もなるほどと思わせるものだった。
映画「ゴッド・ファーザー」のイタリア系移民歌手のモデルがシナトラであり、終生マフィアとの繋がりが噂されたこともあらためて思い出された。
Sammy Davis Jrによる Birth of the Blues の歌声や華麗なるタップダンスに接し、彼が偉大なるエンターティナーであったことを再認識した。
豪華客船に乗り世界中を回りながら、船内でのジャズの生演奏に酔いしれる・・・、そんなことを夢見た一時でもあった。
残念ながら、2回目(22日)は所用のため聴講できなかったが、次回は是非とも又出席したいと思う。
●5月9日
「重松清講演会―おもしろくて、ためになる活字の力」 講談社・朝日新聞社主催
有楽町朝日ホール
講談社創業100周年記念出版「書き下ろし100冊」を記念した講演会。
重松氏はすでに「十字架」を上梓し、第44回吉川英治文学賞を受賞している。
この作品も読み応えのある胸をうつ作品であると感じた。
平易なことばで含蓄ある内容が語られた。
故井上ひさし氏が語ったむずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、ゆかいなことをいっそうゆかいにの前半部分をしっかりと体現したような講演であった。
私なりにまとめるならば、『多様な価値観の存在とそれを認めることが大切。絶対的な「正義」や「悪」は存在せず、「正解」は数多くあるのだ。』ということが語られた。
時には反道徳、非倫理と思えることも視点を変えれば「正解」となりうる。
広い視野や洞察力、人間理解が必要なのだと理解した。
「生きるのが嫌になるような小説は書かない」ときっぱりと言い切ったことに共感をおぼえた。
本を読み続けるという営みは、毎日を豊かにしてくれると共に、未来へのプレゼントを贈ることだということを実感した。
今、多くの古典や太宰治・夏目漱石・森鴎外・松本清張・・・・を読むことにより「絶版とならず」に子どもや孫の世代に「財産」を継承していくこととなる。
有意義な90分を過ごした。
●5月23日
かつしか区民大学開校記念講演会第3回 "もつ"と下町文化 なぎら健壱 かつしかを語る
かめあリリオホール
葛飾区も負けてはいない。このたび(区民の)生涯学習の場として、「学び」と「人と人との交流の楽しさ」を大切にした「かつしか区民大学」が開校した。
300ほどの講座のうち、興味・関心をもったものに参加し、その都度、単位認定のスタンプを押していく。
30単位の「グッドチャレンジ賞」から200単位の「かつしか区民博士」まで認定証の授与も用意されている。
今回の講師のなぎら健壱氏は昭和27年、東京銀座(旧、木挽町)生まれ。小学校3年の時、葛飾区金町に移り、成人するまで葛飾区に居住。
フォークシンガーとして、またエッセイスト、俳優として多彩な才能を開花させている。
独特の語り口と、永年の(足を使った)研究による蘊蓄、人間性溢れる感性豊かな「主張」の数々は、知らず知らずのうちに聴衆の心を捉えてしまう。
下町研究家としては他の追随を許さぬ驚異の記憶力と鋭い分析力を有している。
江戸城の城下町~お城の下町~としての「下町」が時代と共に、地域的な広がりをもったこと。
水害や戦災、東京オリンピックに代表されるある意味での「人災」によって、「下町」の性格と「人情」も変遷を遂げてきたことを面白可笑しく語った。
どちらかというと貧しい、労働者たちが「もつ」をアテとして飲んだホッピー。
そして今また流行しているハイボール。
戦後の復興期、売血の後、栄養補給としてレバーやホルモンなどの安価な臓物を酒とともに食したという庶民の昭和史の一端は、なかなか成書では触れることができない。
JR沿線と京成沿線では「ホッピー」と「ハイボール」の勢力地図や文化圏が異なっていた・・・などという話は「なるほど」と思い至るものがあった。
観光地として「期待され」ている下町像が、ややもすると地域の変容や崩壊にも繋がりかねないという指摘は、傾聴に値するものだと感じた。
今秋にはデビュー40周年を迎えるという。その名も「40執念 コンサート」。
時間が許せば、足を運んであの歌声と絶妙なるトークを楽しみたいと思った。



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